忍術には、災害や不慮の事故といった緊急時に生き抜くためのサバイバル術が数多く含まれています。最も重要なのは、「安全の確保」と「生存に必要な物資の確保」という二つの原則。忍術には、これらを可能にするための実践的な対処法が数多く伝えられています。身を守る護身術もまた、危険を回避する知恵として、このサバイバル術の重要な一部をなします。

忍びの知恵を活かした安全確保
現代の防災訓練で教わる「ダンゴムシのポーズ」は、地震の際に身を守る姿勢として知られていますが、これは忍者が身を守りながら隠れる「うずら隠れの術」と通じるものがあります。また、忍者が顔を覆う布は、火災時の煙を吸い込まないための知恵として応用できます。姿勢を低くして煙の中を進む方法は、「忍び歩き」の要領に通じます。
避難経路が閉ざされた場合には、忍者が縄を使って降下する術などが応用可能です。精神面においては、とっさの事態にパニックにならない方法や潜在能力を引き出す方法を鍛錬し、冷静な判断力を養います。
忍術は、災害時の安全確保や臨機応変な対応法として、現代社会に活用できる知恵の宝庫です。

生存に不可欠な「3の法則」と忍びの知恵
災害時や非常時に生存するために、知っておくべき心得が「3の法則」です。この法則は、呼吸、体温、水分、食事の確保における時間的目安を示しています。忍術には、これらの法則に基づいた訓練法や知恵が数多く存在します。
- 呼吸(3分): 忍びの呼吸法で、冷静さを保ち、呼吸を確保します。
- 体温(3時間): 忍びが用いた体温調整のための道具や知恵を活用します。
- 水分(3日): 泥水をろ過する忍びの技術で、安全な水を確保します。
- 食事(3週): 非常時に備えた高カロリー食の製法など、忍びの知識を応用します。
このように、忍術には「3の法則」を実践するための具体的な方法が数多く含まれており、現代の危機管理にも役立てることができます。

防災におけるフレームワーク
防災防犯においては、PDCAサイクルは平常時の備えや訓練の改善に適しています。一方で、災害発生時のような刻々と状況が変化する危機的な状況下では、迅速な意思決定が求められるため、OODAループの考え方がより効果的です。
忍士道では、四象(ししょう)としてフレームワークとして取り入れています。
衣食住の確保に活かす忍びの知恵
災害や非常時において、安全な状態を確保できれば、次は衣食住の確保が必要です。忍術には、旅先での野営方法や非常食、暖を取るための知恵など、現代のサバイバルにも通じる多くの工夫があります。
- 野営術: 「野中の幕」と呼ばれる簡易的なタープの張り方など、緊急時に身を守るための野営術が伝わっています。
- 非常食: 「飢渇丸」に代表される、非常時でも効率よく栄養を摂取できる高カロリー食の製法があります。
- 防寒具: 「打ち竹」と呼ばれる火縄は、懐に入れておけばカイロのように暖を取る道具として活用できます。
- 万能な道具: 手裏剣やクナイは、単なる武器ではありません。穴を掘る、壁を登る、扉をこじ開けるなど、様々な用途に使う応用方法を学びます。
- 現地調達: 任務遂行のため、必要なものを現地で調達する術も、現代の生存術に応用できる知恵です。
忍びの知恵は、道具を多目的に活用する応用力や、厳しい環境下で生き抜くための方法論として、現代社会でも活用できます。

忍びの知恵を現代の防犯・護身へ
被災地など非常時においては、防犯対策や護身術の必要性が高まります。忍者は、任務中に敵に発見された際、遁術(とんじゅつ)を駆使して危機を回避しました。この知恵は現代の護身術にも応用可能で、危険な状況から身を守るための有効な手段となります。
忍士活用隊は、こうした忍びの知恵を活かし、現代社会に合わせた護身セミナーや防犯セミナーを提供。いざという時に役立つ知識とスキルを共有し、皆様の安全に貢献します。
