忍士調査隊 徳大寺 編

忍者の信仰するメジャー級の神様は摩利支天(まりしてん)ではないでしょうか。

摩利支天は、仏教の守護神で陽炎を神格化したものです。陽炎は実体がないので捉えられず、焼けず、濡らせず、傷付かない。隠形の身で疾行し、自在の通力を有するとされています。これらの特性から、武士階級の守護神として摩利支天への信仰が広まりました。楠木正成や足利尊氏、毛利元就や徳川家康などの武将たちは、摩利支天の尊像や旗印と共に合戦に出陣したと云われています。楠木正成は、兜の中に摩利支天の小像をこめていたといわれ、妹が伊賀の服部氏に嫁いでいます。楠木正成の戦術は楠木流兵法ですが、ゲリラ戦など得意だった事から忍術に影響を与えているともいわれています。

摩利支天のように実体がなく隠形の身になれるのであれば、任務成功間違いなし!
忍者が信仰してもおかしくはないですね!

摩利支天は、平安時代に伝わったようで、中国などでは女神の姿もしていますが、日本では勇猛な男性的なものが多いようです。手には弓と矢、針と糸を必ず持っています。他には剣やアショーカ樹という樹木の花、索(縄)、金剛杵という武器を持つことが多いです。忍者が携帯すると便利なものが多いです。徳大寺の摩利支天はシンプルです。猪に乗っていますが、猪摩利支天の眷属で、智慧の迅速さや勇敢さの象徴です。

高野山所蔵の摩利支天

徳大寺の摩利支天

さて、今回は日本三大摩利支天の一つで有名な東京都台東区上野アメ横内にある寺院の「徳大寺」へ訪問しました。最寄り駅は山手線の御徒町駅になります。上野駅からも近いため下記のルートがおすすめです。 ⇒ 徳大寺HP

 御徒町駅 ⇒ 徳大寺 ⇒ HIS上野本店 ⇒ 上野公園 ⇒ 上野駅

JR御徒町駅ホーム

徳大寺は御徒町駅のホームからも見え、山手線や京浜東北線では真横を通過します。通勤忍者は電車参拝をしているはず!

御徒町駅のホーム端
撮り鉄の気分を味わう

徳大寺

徳大寺は変わった構造で、一階が「二木の菓子」になっていて、参拝後はお菓子を買って上野公園で休憩がおすすめです。徳大寺は江戸時初めの寛永年間に慈光院日遣上人によって創建され、正式には日蓮宗妙宣山徳大寺です。仏教の守護神である開運大摩利支尊天を奉安することから摩利支天徳大寺とも言われます。聖徳太子の御作と伝わる御尊像に開運吉祥の御利益を授かろうと全国より参拝者が訪れます。

調査隊は12時過ぎに到着したため、祈祷中でした。中には人も多く、アジア系の人も熱心に参拝しているのが興味深かったです。御朱印を頂きながら「忍者の恰好をした人は来ますか?」と聞くと「一人ぐらい見たことあります。」との回答がありました。忍者が忍者装束で参拝するわけないので、忍者参拝者がどれだけいるかは不明です。本来であれば、忍者との関わりがあったかなど住職さんにお聞きしたいところでしたが、見るからに忙しそうでしたので、次回の課題とします。

御朱印など

私は摩利支天のお守りストラップ紐が切れたタイミングで参拝に行くようにしています。

徳大寺の御朱印
御影とお気に入り摩利支天ストラップ

本殿

他のサイト記事で中の写真撮影ができないとあったのですが、撮影について伺ったところ、参拝者がいなければ良いとの事でした。注意や問題あるようでしたら修正、削除するのでご連絡ください。

お札、お守りなど

お札やお守りが充実していて、毎回選ぶのに悩んでしまいます。

個人的おすすめはこのあたりですね!

アマビエお守り

コロナで一躍襲名になった妖怪のアマビエ様。海中から光を輝かせるなどの現象を起こし、豊作や疫病などに関する予言をしたと伝えられる。

いただけるパンフレット等

近くの忍者スポット??

徳大寺から歩いて5分ほどでHIS上野本店があります。
外観に忍者がいる!!
何をしているのだろう?

忍者が登っている!!

まとめ

忍者の守護神といってもよい摩利支天を本尊とする徳大寺。東京観光の際はぜひ参拝してみると良いでしょう。

by あゆむ

番外編1 九字護身法

九字護身法は簡単に言ってしまえば摩利支天様を召喚して守ってもらう方法です。神様にお越しいただいたからには、お帰り頂く方法もあるのでお忘れなきように。日ごろから摩利支天様への感謝も大切ですね!
九字護身法は修験者、陰陽師などの間で行われており、忍者も行っていたようです。「臨・兵・闘・者・皆・陳・列・在・前」と唱えながら九つの印を組んでいく本九字、指で作った刀印で格子状に切っていく早九字の二種類があります。

九字護身法は様々なやり方、作法があります。興味ある方は調べてみると良いでしょう。また、教本はAmazonなどで購入ができます。チェックしてみてください。

九字護身法の教本
「大摩利支天秘授」の記載
「九字を戻す法」の記載

忍士調査隊も調査に出るときなど九字護身法を行います。本九字は自分を守るバリアを作り、早九字は気をとばし攻撃するとしています。呪術的要素ばかりだけではなく、鎖分銅の構えや鍛錬として行われています。護身術として格闘術に使うこともあります。参考に一部紹介していきたいと思います。

まずは片足立ちで本九字を組みます。慣れてきたら目を瞑って繰り返し印を組みます。目を瞑ると難易度が一気に上がります。左右の足を変えてゆがみのチェックなども行います。
四股立ちの九字はキツすぎて地獄、いや摩利支天に導かれ昇天してしまいます。下丹田の覚醒に必要とはいえ、今までに2、3度ほど意識を失いかけているので嫌いなヤツです。

片足立ち本九字
四股立ち本九字

鎖分銅は隠し武器ですが印を組んだ形から使うこともあります。

臨(独鈷印)
前(隠形印)

忍士調査隊にとって九字護身法は意外に重要なものなんです。

番外編2 撮影技術

調査員の紫龍は写真撮影スキルが高いです。現代忍者では重要な技能だと思います。
せっせと写真撮影していたらチェックが入り一言アドバイスがありました。建物と人物のどちらにフォーカスをするかが重要。

指導前 あゆむ写真
指導後 あゆむ写真
サンプル 紫龍写真 

指導を受けて取り直しましたが、自宅でチェックすると、やっぱり違う。
取り直しの写真も下からあおり気味に撮っている。何となく撮影してはいけませんね。要修練。。。

ー 完了 -

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