わらじで歩くイベント第三弾、高尾山わらじウォークに参加してまいりました。
前日も天気が危ぶまれましたが、当日は快晴!
日頃の行いが良い忍者ばかりだったのでしょう。
電二丸がレポートします。
なぜ高尾山への登山か?
忍びの起源は修験道の行者という説があります。例えば、忍びが使うまじないの九字護身法は修験道が由来と言われています。
そして、今回登る高尾山は修験の場で、中腹には髙尾山薬王院有喜寺という真言宗のお寺があり、今も滝行や火渡りなどで修業をしています。この薬王院の御本尊である飯縄(いづな)大権現は、忍びの信仰を集めた神様になります。(寺ですが神様なのは、神仏習合でこの辺はまたどこかで詳しく!)
また飯縄権現は烏天狗というお姿で顕現されることも多く、天狗が信仰対象になっているそうです。さらに天狗のイメージは忍びに近く、古くは伊賀出身の修験者でもある「小天狗清蔵」という忍びが実在し、織田信長による天正伊賀の乱によって荒廃した伊賀地域の復興に大きな役割を果たしたそうです。
そんなこんなで、わらじウォークの第三弾は高尾山にしました!
今回の行程
今回のわらじウォークは京王高尾山口駅を朝8時30分に出発し、午後1時までの約4時間半のコースとしました。
京王 高尾山口駅~稲荷山コースで登山~山頂~1号路~京王 高尾山口駅という、行きは山道・帰りは薬王院に参拝して帰るコースです。約半日のお手軽登山ですね!
京王 高尾山口駅
8時30分に今回の参加者6名の忍びが駅に集合いたしました。この日は快晴で駅はすごい人!高尾山は新宿から40~50分で来れるお手軽な山ですが、それにしても人が多い。びっくりしました。
今回、わらじを初めて履く忍びも2名います。わらじはわらじ掛け足袋という靴下的な足袋を履いて、その上から履くのが一般的ですが、なんと大観さんは素足にわらじスタイルで登山するそうです。気合が入っていますね~。
駅の隅で目立たぬようにわらじを履いて出発です!



稲荷山コース
高尾山口駅から、お土産物屋を横目に5分登ると清滝駅というケーブルカーの駅が見えてきます。我々忍びはケーブルカーには乗りません!清滝駅に向かって左側に稲荷山コースと書いた看板があり、いきなり山道が始まりました。このコースはあまり人気が無いようですが、この日はトレイルラン的に登っている方々も大勢いらっしゃいました。

前日、雨が降ったようで結構道がぬかるんでいます。わらじウォークで初めての足元の悪さで、当然ですが泥水がわらじ・わらじ掛け足袋を通して、しみ込んで来ますね~
やはり冷たいです。濡れてもわらじですのでグリップ力はあまり変わりませんが、足が濡れたまま歩くという感覚が久々な気がしました。わらじ自体も水に濡れるのはあまり良くないようで、早くもわらじが崩れかけている忍びもいましたよ。

山道はぬかるんでいる箇所を除けば、快適そのもの!階段も整備されていますし、迷うような箇所もありません。ところどころに高尾山で注意すべき生き物や植物の看板もあり、学びながら登ることができました。やはり忍びですので、蛇や蜂の看板にはみなさん興味津々です。


頭目が登山途中で法螺貝を吹いてくれました。やはり他の登山者の間の注目の的でしたが(笑)、実際に法螺貝は戦国時代に合戦の際、陣同士の連絡に使われたそうです。また今でも修験道でも使われ、山中を駈ける修験者同士の意思疎通を図る法具として使われているそうです。
高尾山 山頂
途中、休憩を挟みながら約100分で山頂です!最後の階段が非常にきつかったですが、全員無事に登頂成功!高尾山は標高599mの山で今も色濃く自然が残っていますが、これは江戸時代、幕府直轄領として家康に仕えた代官・大久保長安が山林保護政策をとったからだそうです。
山頂からは富士山も見えました!新緑がまぶしい山々が広がり、まさしく絶景です。
一休みするには山頂はすごい人で、ここで昼食を取ろうと考えていましたが、非常に混んでいたので忍者の非常食である兵糧丸を食べて、下山してから昼食をとることにしました。



疲れた体に兵糧丸の糖分が染み渡りました!


山頂にはビジターセンターもあり、高尾山の動物や植物を学ぶことができます。ムササビを見て次の調査隊のネタが決まった気がします!


1号路
帰りは1号路で下山です。1号路はずっとアスファルトで舗装された道路になっています。わらじで歩くとわかるのですが、アスファルトには向いていなく、衝撃が足にダイレクトに伝わります。長い時間アスファルトを歩くのは辛いです。
またアスファルトではわらじの減りが早いので、抜き足に近い歩き方になります。少し歩き方も考えつつ、下りの山道を歩きました。


薬王院
下り約15分で薬王院に到着です。薬王院は古い歴史を持つ寺院で、天平16年(744年)に聖武天皇の命で、行基により開山されたと伝えられています。薬師如来がご本尊のため薬王院と名づけられました。また南北朝時代に飯縄権現を守護神として奉ったことから、修験道の道場として繁栄することになったそうです。
ここは天狗のカッコいい像やや木彫りがたくさんあり、参詣そっちのけで写真をたくさん撮ってしまいました。大天狗・小天狗・烏天狗などたくさんの天狗がいましたよ!



諸説あるそうですが、天狗は優れた力を持ったお坊さんや修験者などが、死後大天狗になるといわれています。
ここでは御朱印も頂戴しました。行列ができていましたが、待っている間も忍びは大人気!こどもたちと記念撮影もしました。


薬王院を出てケーブルカー乗り場で昼食が待ちきれず、天狗ドッグを食べていた忍びもいましたね~




下山
帰りはのんびりと他の登山客に紛れながら、下山しました。途中で天狗ドッグを食べたり、ミツバを探したりしながら、1時間ほど歩くと清滝駅に到着です!
最後はお蕎麦屋さんで締め!とろろ蕎麦がおいしいお蕎麦屋さんでした。


今回の気づき
わらじのグリップ力は岩の上や濡れた地面でも、非常に頼れるものがあります。
ただし濡れると季節によっては足が冷たい。足先が冷えるので、地味に体力消費する気がします。
またやはりアスファルトには向いていません。土や砂利、岩の上は良いですが、舗装された道路で長時間歩くのにわらじは向いていないようです。また長時間歩いてみたいですね!
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